いやあ、負けてしまいましたね日本代表。5月31日のブログ上でも危惧したように、リードを守り切る態勢を作れぬまま、後半39分からの3失点で逆転敗けしてしまいました、残念。
「2点目を取れなかったのがすべてだった。FWの決定力が・・」という川淵キャプテンの発言に、何か違和感を覚えつつビールを飲んでフテ寝。朝起きたら、マイ優勝候補の一つイタリア?ガーナ戦の真っ最中。1?0でリードするイタリアを後半にガーナが激しく追い上げるという、日本?オーストラリア戦と似たような展開が繰り広げられていました。
ここでイタリアの名将リッピ監督が取った策は、テクニックのあるデルピエーロを後半37分にトップ下に投入、中盤の支配力を高めることで守備力を強化。前線に一人だけとなったFWイアクインタへ、後方から直接球を送るカウンターアタックで追加点を追求するというモノ。これが見事に当たり、わずか1分後の後半38分にFWイアクインタがゴールを決めて、勝利を決定づけたのです。
ジーコ監督も同じように後半34分にテクニシャン・小野を投入していました。狙いも同じだったのでしょう。しかし、結果は正反対。その理由はおそらく、チーム内の意志統一の強固さの違いにあります。イタリアは、デルピエーロの投入に即座に反応して布陣を敷き直し、相手のミスを誘ってゴールを決めました。それに対して日本は、チーム全体で小野投入の意味をつかみきっておらず、いい位置に動く小野に球を回すこともできないまま、5分後に同点ゴールを決められてしまいました。
この差を生んだのは、事前のチーム全体の意思確認と、戦術の徹底の有無にあると思われます。この局面ならこう戦う、こうプレーするという決め事がチーム全体に浸透しているイタリア。「個人の力を生かした自由なサッカー」というテーゼのもと、戦術の徹底、集団としての意思形成作業を怠ってきた日本。その差が明確に現われていたと思います。
ジーコ監督からしたら「細かく言わなくても、それくらい分かるだろ?」と思ってしまうのかもしれません。しかし、日本はブラジルでもイタリアでもない。たかだかW杯で1勝しかあげたことのないサッカー後進国なのです。W杯のような格上のチームを相手にする厳しい戦いであればあるほど、何度も何度も念入りに戦術を確認し、集団の意思を強固なモノに鍛えあげていく必要がある。戦術の徹底に基づき、チーム全体が一つの集団として機能しなければ、個人の自由な力を最大限に生かすこともできないのです。そうしたジーコジャパンの問題点をハッキリと浮き彫りにしてくれた2試合でした。
それでは、日本代表はもう絶望するしかないのでしょうか?そんなことはありません。自分たちのマイナス面を正しく認識し、チームとしての強固な意思を創り上げることができれば、まだ十分に可能性はあります。ブラジルにだって少ないけれども勝つ可能性はある。中田や川口がいたかつてのオリンピック代表チームは、1試合だけだったけどもそれを成し遂げ、ブラジルを破るという「マイアミの奇跡」を実現させたのですから。野球のWBCの時のように、勝負事はあきらめなければ最後まで何が起こるか分からないのです。
写真は、凄まじい気迫で好セーブを連発したGK川口(清水商出身)。
