●JAL 再建と静岡空港
官僚出身の岸・慶応大学院教授は、「企業再生支援機構」の再建案と、政権交代以降に設置された「タクスフォース」の再建案との違いを指摘。公的支援の金額が倍近く増えた一方で、収益を増やすための具体的方法が安売り路線の展開しかない。「親方日の丸」意識からの脱却を掲げない再建案では、収支構造の劇的な改善は望めないので、再建案が目指す「V字回復」は難しいと予測。
JAL出身の戸崎・早大教授は、労組の協力を得て賃下げとリストラを実施して支出を減らし、新機材の導入など時代にあった積極的な投資に回す。そして、羽田空港の路線大幅増というチャンスを生かして、成長を続けるアジア路線の拡大を展開できれば、デルタ航空が1年半で再生したように、「V字回復」は可能と予測。
経済評論家の森永氏は、そもそもJALの収益構造が極度に悪かったわけではなくて、資金ぐりが悪くなったために今回の事態になっただけなので、不採算路線からの撤退や新機材の導入といったリストラ(首切りではなくて事業体制の再構築の意)が進めば回復は可能と予測。むしろ問題は回復後に「企業再生支援機構」が株の再上場でぼろ儲けするであろうコト。これはダイエー再建の時と同様で、大きな問題と指摘。
そうすると・・・、「親方日の丸」体質からの脱却、労組の再編、不採算路線からの撤退、「株式上場」による利益創出・・・というキーワードって、国鉄の民営化と同じなんだというコトに気づかされた!
「親方日の丸」体質の中で、労組は既得権益を拡大して経営の阻害要因となり、政治力によって作られたムダな駅・空港(まさしく静岡空港!)への赤字路線は維持されていき、その結果どうしようもなくなった状態を、公的資金を投入して一挙に改革する。そして、その際に生まれた利益は新たに権力を持った一部の人間が手に入れる(国鉄用地の売却益など)と。まあ、経営に一般的な善悪は通用しないから、それはそれでいいんだけど・・・。
さて、岸教授の予測どおりの場合は、さらに税金が投入されるコトになって困ったモノ。森永氏の予測どおりならば、企業再生支援機構が手にする儲けの行き先が気になるトコロ。戸崎教授は、沼津の鉄道高架化問題でお話を聞いたことがあるが、冷静な分析が好感持てた方だった。戸崎教授の予測どおりになれば世の中万々歳だけれど、経営陣の強烈なリーダーシップが必要となるよね。
そんな中、JALが真っ先に撤退する(まごう方なき不採算路線!)、我らが(笑)静岡空港はどーしていくべきなのか?
鈴与が作った航空会社・FDA(富士ドリームエアラインズ)は独自に頑張っている。川勝県知事は、約束破ったJALには搭乗率保証金は払わん!と宣言している。羽田空港でアジア路線が拡大したら、静岡空港のアジア路線減はありうる。さて、どーするのか? ただ「空港いらない」といってるだけでは済むまい(15年間静岡空港反対運動に全力を尽くしてきた者の1人として、あえて言う)。
そう考えながら庭先に出てみると、ちょうど昼時で静岡空港の便がある時間帯。行き帰り両方の飛行機が上空を飛んでいて、ちょっとウルサイ(笑)。これが現実。『ここがロドスだ。跳んでみろ!』