●漫研日記「 BLOWUP !」
20年ぐらい前にビックコミックスペリオールで、「ググ・ガンモ」や「ギャラリーフェイク」の作者・細野不仁彦が連載していた「BLOW UP!」。
一流大学(ワセダやね)を中退してジャズミュージシャンを目指す若きサックスプレイヤーの物語。
現実のカベにぶつかりながら、夢を実現しようともがく主人公の姿が美しい。
ある話では、延納していたローン代を支払いに行ったデパートで元カノと偶然再会。ヨリを戻しかけるも、彼女は仕事を辞めて関西の故郷に帰るコトを決めていた。
「いっしょに帰ってくれないの?」と尋ねかける彼女に、主人公は
「・・・ない!」と答える。
「あの時(※主人公・菊池が高校時代にふられた時)言うたやないか・・。“菊池君って、何をやらせてもたいして苦労せずに、そこそこサマになってしまう。そこがつまらない”ってな」
「けど・・今のオレは・・・・サックス吹いてるときだけは、サマにならないホンマモンの菊池オサムになれるんや!」
「オレかて・・浅田(元カノ)をそうあっさり手放しとうないよ・・・。でも・・それとは違うんや!」
「オレはホンマモンになりたいんや!!」引越しの片付けを手伝いながら、部屋の中でそう叫ぶ主人公。
最後のシーン、故郷に帰る彼女の乗った新幹線が鉄橋を渡っていく。その下の川原で、主人公は彼女のコトを想いながら独りでサックスの練習を続けるのであった。
吹き続けるその曲は、高校時代に初めて彼女のために吹いた曲、「MEMORIES OF YOU」。
好きだなあ〜、この頃の細野不仁彦の作品って。
