2010年04月20日

●漫研日記「 BLOWUP !」

  今日は珍しく自宅にいて部屋のお片づけなどしていたら、この漫画を見つけて久しぶりに読了してしまった。

 20年ぐらい前にビックコミックスペリオールで、「ググ・ガンモ」や「ギャラリーフェイク」の作者・細野不仁彦が連載していた「BLOW UP!」。

 一流大学(ワセダやね)を中退してジャズミュージシャンを目指す若きサックスプレイヤーの物語。

 現実のカベにぶつかりながら、夢を実現しようともがく主人公の姿が美しい。

 ある話では、延納していたローン代を支払いに行ったデパートで元カノと偶然再会。ヨリを戻しかけるも、彼女は仕事を辞めて関西の故郷に帰るコトを決めていた。

 「いっしょに帰ってくれないの?」と尋ねかける彼女に、主人公は
「・・・ない!」と答える。

 「あの時(※主人公・菊池が高校時代にふられた時)言うたやないか・・。“菊池君って、何をやらせてもたいして苦労せずに、そこそこサマになってしまう。そこがつまらない”ってな」

 「けど・・今のオレは・・・・サックス吹いてるときだけは、サマにならないホンマモンの菊池オサムになれるんや!」

 「オレかて・・浅田(元カノ)をそうあっさり手放しとうないよ・・・。でも・・それとは違うんや!」

 「オレはホンマモンになりたいんや!!」引越しの片付けを手伝いながら、部屋の中でそう叫ぶ主人公。

 最後のシーン、故郷に帰る彼女の乗った新幹線が鉄橋を渡っていく。その下の川原で、主人公は彼女のコトを想いながら独りでサックスの練習を続けるのであった。

 吹き続けるその曲は、高校時代に初めて彼女のために吹いた曲、「MEMORIES OF YOU」。

 好きだなあ〜、この頃の細野不仁彦の作品って。


2010年04月06日

●マン研日記「巷説・麻雀新撰組・はっぽうやぶれ」

かわぐちかいじ作「巷説・麻雀新撰組 はっぽうやぶれ」1巻(竹書房)を、古本屋でグーゼン見つけた。

  小説「麻雀放浪記」の作者である阿佐田哲也、プロ雀士の小島武夫、古川凱章の三人による「麻雀新撰組」の派手な活動ぶりをモデルとして、現在は巨匠となったか感のあるわぐちかいじが描いた麻雀マンガが「はっぽうやぶれ 麻雀遊蕩伝」。

  麻雀はムッチャ弱い自分だが(恥)、20年以上前の大学生〜社会人初期の頃、麻雀マンガに入れ込んだ時期があった。「近代麻雀」などの麻雀マンガ雑誌も愛読していたのだが、「はっぽうやぶれ 麻雀遊蕩伝」はその頃の大ヒット作品。

  阿佐田哲也をモデルとした朝倉徹也、小島武夫の花島タケオ、古川凱章の蟹江凱という登場人物がキャラ立ちしていて、今読んでも面白い。

 今回グーゼン見つけた「巷説・麻雀新撰組 はっぽううやぶれ」。本編と変わらず面白い!初版発行2006年となっているが、連載はもっと昔のはずで、いつ頃だったのだろうか?。この頃のかわぐちかいじの作品って、ホント魅力的だなあ。

  表紙の花島タケオの姿。麻雀卓にドス突きつけられているのに、まったく動じない不敵な面構えとポーズ決め! う〜んカッチョいい!


2010年03月23日

●マンガの旅「キングダム」

  先日電車の中でたまたま拾った(よくやる)ヤングジャンプを読んでいたら、なかなか面白いマンガがいくつかあった。その一つがこの「キングダム」。

  中国の春秋戦国時代を舞台に、秦が中国統一するまでの戦乱の過程を描いているらしい。

  自分が昔考えたマンガの重要三要素は、絵 キャラクター ストーリーの三つ。その絵に関しては、上手とはいえないけれど独特の味わいがある。キャラクターに関しては、主人公も周りの登場人物も魅力的で、見事にキャラが立っている。ストーリーについては、中国の古典をバックボーンにしているため重厚さが感じられるモノになっている。

  主人公の最新の敵として登場してきたのが大将軍・レンパ将軍。そのレンパ将軍が、宿敵オウキ将軍(主人公側の大物将軍)と面談した時の様子を、部下に話すシーンでのやりとりが以下。

  レンパ 「常人には理解しがたいか?」

  部下  「はっ (ビビリながら)」

  レンパ 「それまで何十万もの兵を導引して戦ってきた大将軍同士が一つの部屋で酒を酌み交わすなど」

  部下  「いっ いえ!  決して」 

  レンパ 「刎頚(ふんけい)の契りを交わしたリンショウジョを“兄弟”とするなら  オウキら六将は死ぬほど憎らしい最大の敵でありながら   どこかで苦しみと喜びを分かち合っている“友”であった。」

   いいなあ〜、こういう厚みのあるセリフ。こういうセリフがポンポンで出てくるから、キャラは立つし、ストーリーにも重厚さが出てくる。中国古典の力は偉大だなあと思う。

   鳩山首相も中国古典に学んでコメントすれば、あんなに軽いイメージにならないのにね、と思ってしまふ。

   TOEICだ何だと英語ばかりがもてはやされる時代だけれど、コトバで人を動かす立場にある者にとって、中国古典に接するための、漢文の素養は大切だ。そう思う。


2010年02月09日

●マンガの旅「キーチ VS 」

新井英樹のマンガを久々に買った(そもそも寡作だしね)。痴呆症の母親を抱えた中年男が自殺に追い込まれる。そこまでの過程の描き方はさすがだ。母親を介護していた頃を思い出してしまった。

  コミックの裏書に「この作品は明るく楽しい漫画ではありません。」とある。

  まさしく、そのとおり。

  「新井英樹の漫画ですから、気をつけて読んでください」

  明るくも楽しくもない。けれども読みたくなる、読んでしまう。それが新井英樹のスゴイところ。

  「内容はというと。主人公キーチが世の中の不快なものと闘う話です。正義や平和を求めて闘ったりしません。あしからず。」

  なるほど。現在テレビ静岡で木曜深夜に再放送されている、松田優作主演の名作ドラマ「探偵物語」にも通ずるテーマ。これからの展開が楽しみだっ!


2010年02月01日

●マンガの旅 BECK

 古本屋で買った「日経エンタティメント12月号」で、『大人のマンガ60』を特集していた。

  そこで、以前紹介した(07年10月)よしながふみの「大奥」が映画化されることを知って、少し驚いた。さらにハロルド作石の「BECK」も今年の秋に公開されるらしい。

  名作「ゴリラーマン」でデビューしたハロルド作石が、再び当てたヒット作。クラシックの世界をマンガ化するのに成功した「のだめカンタービレ」に対して、ロックの世界をマンガ化するのに成功したのが、この「BECK」。曲を聴いた人間が口をあけて呆然とする姿によって、曲の凄さを表現することに成功したこのマンガ。どんな映画になるのだろう?

  それから、私の好きな部活動マンガの注目作が、いくつか紹介されていた。吹奏楽部の女子部員と野球部員を描いた「青空エール」。天文部を舞台にしたドタバタコメディ「宙のまにまに」。高校野球の女子部員を描いた「高校球児ザワさん」などなど。

  うーん、また古本屋に行って探してみよう、っと(笑)。


2008年03月24日

●漫研日誌 『3月のライオン』

ドラマ化された『ハチミツとクローバー』の作者である羽海野チカが、「ヤングアニマル」誌上で連載している作品。

 17歳のプロの将棋の棋士である少年が主人公。少年の孤独な感情が上手に表現されていて、切なくなります。

 

2008年02月17日

●漫研日誌 『蝉時雨のやむ頃』

私の好きなマンガ家の一人である吉田秋生の最新作のコミックスを、友人が送ってきてくれました。

 鎌倉に住む四姉妹を主人公とした作品。いろんな汚れにまみれた、自分のココロが洗われる気がしました。

 吉田秋生の作品としては、『BANANA FISH』や『YASHA』の方が有名だと思いますが、暴力や殺人シーンがなくて、細やかな情感のみを描いている、こういう作品の方が私は好きだなあ。

 こういうマンガを読んでいると、鎌倉に行ってみたくなりますヨネ。