●漫研日誌 『3月のライオン』
17歳のプロの将棋の棋士である少年が主人公。少年の孤独な感情が上手に表現されていて、切なくなります。

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17歳のプロの将棋の棋士である少年が主人公。少年の孤独な感情が上手に表現されていて、切なくなります。

鎌倉に住む四姉妹を主人公とした作品。いろんな汚れにまみれた、自分のココロが洗われる気がしました。
吉田秋生の作品としては、『BANANA FISH』や『YASHA』の方が有名だと思いますが、暴力や殺人シーンがなくて、細やかな情感のみを描いている、こういう作品の方が私は好きだなあ。
こういうマンガを読んでいると、鎌倉に行ってみたくなりますヨネ。

うっぷんを晴らすために悪行を繰り返す少女に、「私だってあなたのためにこんな所に連れて来られた。自分ひとりがつらい思いをしてると思うな!」と怒鳴りつける僧侶。
その後僧侶は、「怒りにまかせて上様をいじめたのは自分の方ではないか。自分の中にこんな黒い気持ちがあるなんて」と反省する。
そして僧侶は知る。少女が将軍の代わりとして拉致されてくる時に、母親を殺されていたコト。男装した姿で脱走しようとして、何も知らない警備の男に捕まり強姦され、その男を殺してしまったコト。その子を身ごもって嫌々産むが、赤ん坊への愛情を感じ始めたところで赤ん坊が死んでしまったコトを・・・。
「私はなぜ、このか弱いお方にあんな酷いことを言えたのだろう。この方は、きっと今まで幾度も幾度も打ちのめされてきたのだ。女としての自分を踏みにじられてきたのだ。」
「今まで私は自分は坊主になるために生まれてきた人間なのだと思ってきた。この世で苦しんでいるたくさんの人々の助けになりたい、助けられると信じて生きてきた。」
「そしてそれがかなわぬとなったら、自暴自棄になり人の心まで捨てようとした。何というあさはかな・・・!」
「何で気づかなかったのか、私が救えるのはたったおひとりだったんだ。救わなければならない人は、ずっと目の前におられたんだ。私の目の前でこんなに私にすがってもがき苦しんでいる人が、たったひとりおられるじゃないか・・・! 何と可愛らしい私だけの上様」
そう悟った僧侶は、少女に心を開き、その身を抱きしめる。
『それは二羽の傷付き凍えた雛が、互いに身を寄せ合うように始まった恋であった』
というナレーションで話は終わる。凄いマンガ・・・、だ。
自分自身にも突きつけられるモノがあった。
政治で人の助けになりたいと思っていた自分。
そしてそれがかなわぬとなったら、自暴自棄になりつつある自分。
しかし・・・。
目の前でもがき苦しんでいる、たったひとりの人を見ようとしなかった自分。
そんな自分に、政治で人の助けも何もないもんだ、と。
改めて気づかされました。
発想を変えなきゃいけやせん。
さて、どーする?

もうブログで書いたとばかり思っていたが、そうではなかったみたい、アレ?
仕事に没頭する20代後半の女性編集者が主人公。
『オレは「仕事しかない人生だった」 そんなふうに思って死ぬのはごめんですね。』
そんな風に語る後輩の20代前半男性編集者。
それに対して
『それもある それも多分あって 確かにその通り でも 「あたしは仕事したな―っ」て思って 死にたい』そう語る主人公。
男女雇用機会均等法が施行されてから20年。
その第一世代としては、世の中ずいぶん変わったなァ~と思う。
このマンガがドラマ化されて、来週水曜日10時から日本テレビ系で
放映されるとのコト。すでに深夜枠でアニメで放送されてはいたのだけれど、
今度はドラマ化かあ。
『のだめカンタービレ』のようにブレークするのだろうか?
主演は菅野美穂。適役かな?

その中で、読み終えたのがこの『カムイ伝・第1部』全21巻。スゴイ作品だった。江戸時代の封建社会の厳しい現実の中で、百姓や非人、浪人の立場に立って、負けても負けても立ち上がる主人公たち。
勝利を手にしてささやかな幸福感を感じられるのは、ほんの一時期。主人公の1人は、最後に仲間から裏切り者の汚名すら着せらてしまって、話が終わっていく。何とも非情な展開。
それでも、闘う意志を持ち続ける主人公たち。その流れは『カムイ伝・第2部』でも継続して展開されている。
自分にそれだけの意志があるだろうか?
10数年取り組んできた静岡空港問題は、結局建設完成に向かってしまっている。選挙ではまたもや負けた。
敗北の屈辱を噛み締める日々。
自分のやってきたコトは正しかったのか?
そんな思いからどーしても離れられないが、それでも『カムイ伝』の主人公たちのような生き方に、やはり惹かれてしまう自分がいる。
そんな思いに対して、精神的にも肉体的にも能力的にも、自分の限界というモノは痛感する。
強くなりたい! そう思う。

現在のようなやさぐれた生活をしていると、なぜかギャンブル物を読みたくなる(笑)。
数年前に、スゴクのめりこんで読んだこの漫画。
『奇跡なんて望むな・・。「勝つ」ってことは、そんな神頼みなんかじゃなく、具体的な勝算の彼方にある・・・現実だ!』
そんなセリフを吐いて、主人公は勝つための道を模索していく。
選挙や政治も同じ・・・だ。

幽体離脱ができるようになった主人公が、今までとは全く違う世界に踏み込んで行く話なのですが、先の展開が読めなくてオモシロイ。3巻まで来て、ようやく少し話が見えてきました。
「第二次大戦後、米国の半植民地として微温的な政策を施されたがゆえに通過儀礼が欠如したこの国の若者が、TV、マンガ、アニメ、さらにゲーム漬けで成人すれば、情報の分析も不能でひたすら刺激だけを追い求め、人生が《ガセネタ》で規定されてしまうのは当然であろう。」との登場人物のセリフは、久々に目にする狩撫節。
生きていく目的を見失い、仮想現実にはまってしまう現代社会の一面を切り取っていると思いますデス。月刊コミックビーム掲載。そんな雑誌あるんだあ(笑)。
